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別邸福の花浜松町の「空間」(その九)

下関市には南風泊市場(はえどまりしじょう)という卸売市場があります。   ここは、全国で唯一、ふくを専門的に扱う市場で、「ふくの王様」、とらふく(天然もの)のほとんどがこの市場から全国へ卸されます。   県内各地でふくは水揚げされますが、最高級の一匹は、その多くが競値の高い下関へいきます。そして、旬は冬場。   とらふくは肉や皮が無毒。締めたばかり、鮮度が良いと水分が多くあまりうまみを感じられないそう。なので、さらしを巻き。   寝かすなどして味を引き出します。独特な模様の皮は、背中の黒い部分を「黒皮」、腹の部分は「白皮」と呼びます。   全体的に棘があり、「鮫皮」とも。これをそぎ落として食します。   そして、中国の美女西施の乳に例え「西施乳(せいしにゅう)」とも呼ばれる白子は高値で取引されます。   s_003j   そして、「ふくの女王」と呼ばれるまふく。とらふくと違って皮に棘がないので、「滑らか」を意味する「なめか」とも。   山口県萩市、越ヶ浜の延縄船団が漁獲高で県内の7割で全国トップを誇ります。   養殖技術の発展した、とらふくと違い、市場に出る全てが天然物であるのも特徴の1つ。   知名度の高いとらふくの影で、その味は「とらふくに勝る」、地元ではそう話す漁師もいるまふく。   その身は水分が多いことで知られますが、一方でクセの無い白身は汁ものや煮つけなど、液体を活かした調理法がおすすめ。   淡く飴色をした身は、毒を除去して一日寝かせて水分を抜き食すそう。   「別邸 福の花」の空間を彩る、2種類のふく。   とらふく、まふく共に違った背景を持った魚ですが、板場に立つ職人はどちらもその味を最大限に活かした一皿でお客様の舌を楽しませてくれます。

別邸福の花浜松町の「空間」(その八)

「福」という言葉になぞり、山口では「フク」と呼ばれる河豚。   「やまぐち山海の恵み 別邸 福の花」でも、前回までの鶏料理と並び、その空間を彩る看板メニューです。   今回は、そんなフクの歴史を少しだけご紹介。   種類によって様々な場所に毒を持つふくは、かつて長い間公には食せない食材でした。   その理由は朝鮮出兵時、その毒が豊臣軍で多くの兵士を中毒死させたこと。この出来事にご立腹した豊臣秀吉は、「河豚食禁食例」を発布。   その後明治時代まで、「フクを食べると罰せられる」歴史が続きます。   その歴史を動かしたのが、初代内閣総理大臣、伊藤博文です。   在任中、下関を訪ねた時の海はあいにくの大時化で漁に出られない状況。その時、宿泊していた旅館は打ち首覚悟でフクを総理に提供します。   ふく刺し   かつて、長州の盟友たちとフクを口にしていた総理はその味にご満悦。この勇気ある行動が、現在まで続く下関のフク文化の始まりでした。   今では日本一の水揚げ量・取扱量となり、県を代表する食材となったフク。   「別邸 福の花」のホームページのメニューには「ふくの王様・とらふく」と「ふくの女王・まふく」の2種類に、様々な調理法の一品が並びます。   目利きが選び、職人が最高の状態に成熟させたフクをご賞味いただける「別邸 福の花」。   次回は、そんなフクの「料理」をテーマにお話をお送りできたらなと思います。   もちろん食べる時は、この場だけでも、「フク」と呼んで欲しいと願っています。

別邸福の花浜松町の「空間」(その七)

美唄(びばい・北海道) 室蘭(北海道) 福島(福島県) 東松山(埼玉県) 今治(愛媛県) 久留米(福岡県) そして、長門(山口県)   この7つの都市。「日本の7大やきとり都市」と呼ばれています。   山口県長門市は、県内有数の「養鶏の街」。   そしてこの街は、年間出荷量は約3万羽、県が10数年の歳月を経て2009年に開発した、県内初の地鶏「長州黒かしわ」の主要生産地です。   もちろん、「別邸 福の花」の看板メニューの1つ。   そのルーツは、島根県と山口県で古くから飼育されてきた中型の鶏で、国の天然記念物長鳴鶏(ながなきとり)の「黒柏鶏」。   その外見は、緑黒色に光る羽に長い尾に赤いとさかと耳たぶ。7~8秒の長い間鳴くのも特徴の1つです。   その美味しさは、肉や魚に含まれるうま味成分、「イノシン酸」の含有量に表れています。   黒かしわ 長州黒かしわの公式サイトの情報では、プロイラーで育まれた鶏が94.0なのに対して、142.7(雄の場合・単位は㎎/100g)と高い数値が含まれていることがわかります。   養鶏場によっても異なりますが、抗生物質や合成抗菌剤を付かない配合飼料だけでなく、地元産米やちくわ、酒かすを与えるところもあるそう。   また、平飼時、100メートル四方に10羽以下の広々とした環境、通常の倍近くの約100日の飼育期間。   様々な生産者の「こだわり」が最高級ブランドの美味しさを支えています。   「日本鶏本来の美味しさを味わっていただけます」   「別邸 福の花 浜松町」で味わえる「長州くろかしわ」は、肉の味を活かしたとりわさや焼き鳥で。   長門やきとりのネギマは本来玉ねぎを使うそうですが、ここでは長ネギを使用。「長州黒かしわ」は、こちらの方が相性良いそうですよ。   ぜひ、ご賞味あれ。

別邸福の花浜松町の「空間」(その六)

山口県長門市に、「ながと俵山農場」という養鶏場があります。   今から6年前、広さ500平米のこの場所で、年間2000羽の養鶏が始まりました。   実はこの農場、「別邸 福の花」を運営するベアーズコーポレーション直営の農場です。   まだ規模は小さいですが現在、同社の各店舗で食べられる鶏料理の一部を出荷しています。   今回は、「別邸 梅の花」の看板料理の1つでもある、山口の「鶏」についてご紹介。   平飼いでのびのびと育てられる鶏の主な産地は、日本海と中国山地に囲まれた農業漁業が盛んな長門市。   養鶏飼料の中で最もコストのかかる「魚粕」が名物仙崎かまぼこの副産物として容易に手に入ったため、古くから農家の副業として普及してきました。   また、海と山に囲まれた自然豊かな環境は、同時に鶏特有の疫病を防疫する役目も果たします。   s_003h   「ながと俵山農場」で養鶏されるのは、1997年末、地元農協と生産者が手を組み確立した100%完全無農薬飼育の山口県産地鶏である「長州どり」。   鶏の飼育に関わる様々な規約を厳守できる生産者との契約を経て飼育される、本物の味わいを楽しめます。   そのテーマは「安心・安全」です。抗生物質や合成抗菌剤を一切飼料に使わない、独自の飼料をひなから成長まで全期間投与することで実現しました。   そんな飼料にはさらなる工夫があります。それは、タイム・セージ・ローズマリーと3種類のハーブがブレンドされていること。   ハーブに含まれる薬効が化学物質を使わなくても健康で病気に強い鶏を育てます。   「生産者の顔が見える関係」、自社農場の設置はより美味しく、そして安全な食べ物を提供するための第一歩。   「別邸 福の花」は美味しさと共に「安心・安全」な料理を楽しめる、そんな空間でありたいと思います。

別邸福の花浜松町の「空間」(その五)

「別邸 福の花」が日夜のれんを掲げ、お客様をお迎えするのは、東京・浜松町。   港区の一画である浜松町は、元禄9年(1969年)静岡県浜松出身の権兵衛という人物が名主となったことから、この町名がついたそう。   時は流れて2016年。   浜松町駅にはJR京浜東北線、山手線が停車し、羽田空港へ向けて東京モノレールが走り、   最寄りの地下ホームには都営大江戸線(大門駅)が都内をぐるっと環状します。   この2つの駅を中心に、様々な企業が集まるオフィス街が形成されています。   この街にオープンして早1年半を迎えました「別邸 福の花」。   別邸トップ画像   これまで山口の名を冠した、最大10名ほどの個室を紹介してきました。   他にも、最大50名のお客様までの貸し切りが可能なフロアもご用意しております。   壁・扉を備えたテーブル室の完全個室では、企業様の決起会など社内の意思疎通をはかる場面にうってつけ。   新しい半期の幕開けや、期末を終えた慰労の場面にぜひお使いください。   また、宴会場以外のテーブル席も、「福の花」の特徴である、「落ち着いた古民家のような店内」。   大勢だけでなく、少人数でじっくり語り合う場面でも「別邸 福の花」をどうぞ。   ここまで紹介した店内の様子は、ほんの一部だけ。   実際にお客さんとして足を踏み入れて、その「空間」を楽しんでみてください。   折り返し地点となります次回からは、この空間を彩る、「別邸 福の花」の「味」にスポットをあてます。   どうぞ引き続き、よろしくお願いします。

別邸福の花浜松町の「空間」(その四)

「別邸 福の花 浜松町」には、3種類、力を入れる山口の地名を持つ個室があります。   今回紹介するのは、「座敷個室 岩国の間」という10名様向けの個室。   その名は、隣県、広島県との県境に位置する、岩国市に由来します。   その街を流れる錦川、その流れを乗り越え結ぶのが「錦帯橋(きんたいきょう)」のお話を少し紹介します。   同市のホームページのトップページを彩る写真、同市と東京を結ぶ空の玄関口の名前にもなる、岩国を象徴する存在です。   城下町岩国を分断する、最大幅200メートルの錦川を結ぶ錦帯橋には、水害によって再建と流失を繰り返した歴史があります。   岩国の間   「流されない橋を造りたい」、その思いが形になったのが現代にも残る「アーチ橋」。途中に橋を支える「島」を築き、   当時の技術では不可能だった200メートルの川幅を結びました。   その後、2度の架け替えを経た錦帯橋。   一時はコンクリート橋への変更を求める声も出ましたが地元の強い要望もあり、元の木製橋として歩んできました。   その間にも、基礎の強化や橋を1メートル高くし、木材や金属部分の強度をより上げて、   2度と流されない橋を目指して様々な人の知恵や技術が結集しました。   偶然にも、「岩国の間」をご利用になるお客様は、接待などお仕事の関係で足を踏み入れることが多いと思います。   岩国の町にはこんな1ページもあるので、「仕事を成功させたい」、   そんな思いを叶える1つのステップとして、「岩国の間」のご利用をご検討いただけたら幸いです。

別邸福の花浜松町の「空間」(その三)

山口県は13の市と6の町から成り立っています。   そのうちの一つで県西部の日本海側に位置するのが、長門市。   100メートルの距離に123もの鳥居が連なる、元乃隅稲成神社は、アメリカのニュース専門放送局CNNが選んだ   「日本の最も美しい場所31選にも選ばれています。   他にも、市内北部が日本海に面しているため豊かな自然を有しているのも特徴的。   日本の棚田100選の「東後畑棚田」。   「海上のアルプス」と呼ばれ、詩人金子みずずの故郷でもある、日本海に浮かぶ「青海島(おおみじま)」は国の天然記念物です。   青海島には、早川家住宅という重要文化財に指定されている建物があります。   早川家は通鯨組網頭で、235年間に渡りこの地で捕鯨を続けてきました。当時の漁法は網取捕鯨。   沿岸近くを回遊する鯨を一定の網代に追い込み、網で囲んで付きとる漁法です。当時、冬場になると姿を現していた鯨。   青海島を含む北浦地域での捕鯨は、「長州・北浦捕鯨」と呼ばれ、室戸(高知)・太地(和歌山)・呼子(佐賀/長崎)と   共に四代古式捕鯨の1つとして数えられました。   島内には他にも、古式捕鯨の様子や道具を展示した「くじら資料館」や   当時の島民の鯨への思いを伝えてくれる「鯨墓」がある清月庵「というお寺もあります。   長門の間   「別邸 福の花 浜松町店」には、この街の名前の名を持つ「長門の間」という10名様用の座敷個室をご用意しています。   どこかホッとする座敷個室でのお時間に、長門の歴史の中に刻まれた鯨料理を含めた、自慢の山口料理を味わってみてはいかがでしょうか。

別邸福の花浜松町の「空間」(その二)

「別邸 福の花 浜松町店」には、用途に応じて使い分けられる個室をご用意しています。   その個室には、同店がテーマにしている山口県の地名が名付けられています。   今回は、座敷個室「萩の間」を紹介します。4~6名様向けの座敷個室は、お客様の大切な接待の場として使うのがお勧めの使い方。   萩の間   名前の由来である萩市は、山口県の北部に位置する島根県との県境にある街。   「萩はまちじゅうが博物館」、同市観光協会に書かれたこんな見出し。   都市遺産として現代に残る佇まいは、約400年前に築城された萩城下の城下町、明治維新胎動の地として刻まれてきた歴史を物語ります。   昨年、ユネスコの世界遺産に登録された「明治日本の産業革命遺産」。   明治時代、製鉄、造船石炭や重工業が西洋の技術を取り入れ、その後の「ものつくり大国日本」の礎を作った遺産たち。全部で28遺産ある遺産群は、   九州、山口を中心に8県11市にまたがり、萩市では5つの遺産が登録されています。   そして、歴史ある街には、「おいしい歴史」も刻まれているものです。   特産品である夏みかんは、明治維新以降の士族救済のたまに栽培が始まりました。   乾燥させたパン粉餌の力で、豚特有の臭みを無くした萩市むつみのむつみ豚。   全国の水揚げ量7割を誇る、「ふぐの女王」と呼ばれる真ふぐは全て天然もの。   蒸すだけでなく、板の舌からじっくり焼き上げる、萩発祥の焼き抜きかまぼこ。   「萩の間」でのご会食、接待の場では、萩市が歩んできた歴史、「別邸 福の花」自慢の山口料理とお酒を囲み、大切な時間を過ごしてはいかがでしょうか。